サジーとは？【薬箱と呼ばれる果物】が私たちにしてくれること

ひとつの薬効だけでなく、あらゆる効能が期待できることから「薬箱」とよばれるサジー

ハリウッドのセレブたちの間で密かに流行していた果物サジーのオイルや果汁。
次から次へと登場しては消えて行く「スーパーフルーツ」というカテゴリのひとつだと思われていたサジー。セレブの影響力は大きくて、「わたしもああなりたい」という夢をのせてサジーは美容目的で流行し始めました。

サジーがどんな果物なのか？実際、わたしたちにどんな影響があるのか？ロシアをはじめ本格的な研究が始まったのはほんの数十年前です。けれどもサジーは中国やインド、チベットなど「古典医学」という自然治癒を考える学問書にはずいぶん昔から紹介されていて「薬箱」とよばれているのです。

 

1. オイルが美容にいいというセレブ側からの評判
2. 果実の成分が健康に有用という医学界からの評判

このふたつをあわせもつサジーのことを、少し深く、ご紹介していきたいと思います。

最後まで読み終えたとき、サジーのすごさに驚き、なぜ今まで気がつかなかったんだろうという思いがわいてくるはずです。

 

目次

1. サジーとは
2. サジーのいいつたえ
3. サジーと人々
4. サジーの栄養価
5. サジーの製品いろいろ
6. サジー製品ができるまで

 

【サジーとは？黄色い小さな果物のすごいチカラ】

サジーは果物

五ミリくらいのちいさなオレンジ色の果物で、トゲのある固い枝に、ブドウのようにぎっしりと実をつけます。
皮はすごく柔らかくて、さわると「ぷるっ」と破れてしまうほど。
だけどこの薄い皮も栄養たっぷり。
なので収穫のときは枝ごと切って工場まで持っていき、そこで実を落とすのです。

 

サジーの枝はトゲだらけ

サジーの枝はほんとに硬くて、簡単には折れません。おまけに太いトゲが生えてるので、収穫のときには気をつけないとシャツを破り、ささります。
ただ、水分を含まない乾いた枝なので、高山や寒冷地での薪として大活躍。
寒い地方に住み人たちのためにサジーは暖かさも提供してるのです。

 

サジーの葉っぱは紫外線に強い

サジーの葉っぱは濃い緑色で、笹のように細長い。直射日光をガンガン浴びても平気なように「抗酸化成分」というものをたくさんもっています。この抗酸化成分というのが紫外線に強い栄養素で美肌や美髪にとてもいいのです。
サジーの葉っぱは健康茶や医薬品として使われています。

 

サジーの種には超高価なスーパーオイルがいっぱい

油は身体に悪い！って思ってるところに「サジーの油をのんでます」「サジー油の化粧品がいい」という評判を聞きました。実はオイルには何種類かあってサジーの種子にふくまれる「オメガ3」という油は成人病を予防したり、身体をツヤツヤにしてくれる作用があります。
最近よく聞く「えごま油」などの高価な油とおなじ栄養素を含んでいます。

 

サジーの根っこが特徴の決め手

サジーの根っこはかなり変わってる。普通、植物は地面から栄養を吸い上げて、太陽の光をあびて育つものだけど、サジーの自生する場所はやせた土地。カラカラに乾いて水も栄養分もない荒地や砂地。
そこでどうやって生きていくか？

サジーの根っこは空気中の窒素を吸い込んで、自分の栄養にすることができるんです。空気中に窒素さえあれば生きて行ける。そればかりか土地を豊かにすることができるんです。

サジーが砂漠の緑化や土壌の安定用に植林されたり、防砂林として使われたりするのはこういう理由からなんです。

 

 

【サジーのいいつたえ：伝説や神話から地元の伝承まで】

サジーを食べて生き延びたものたち

チンギスハーンという人を知ってますか？
大小様々な集団に分かれてお互いに争っていたモンゴルの遊牧民諸部族統一してモンゴル帝国の基礎を築いた人。中国北部・中央アジア・イラン・東ヨーロッパなどを次々に統合。世界人口の半数以上を統治したんです。
そのチンギスハーンも戦いに敗れることもありました。
傷つき動けなくなった自軍の馬たち。
このままでは氷ついた山を越えることはできないと判断したチンギスハーンは、馬たちをサジーの森において、なんとか山を越え、国に帰りました。

冬が終わり、馬たちのことが忘れられなかったチンギスハーンは、もう一度あの山へ。
そこで出会ったのは、ケガもいえて血色も良くなり、つやつやの毛並みの美しい馬たちでした。

馬たちはサジーの実をたべて冬を越し、力強く美しくなっていたのです。
喜んだチンギスハーンは、自分もサジーの実を食べ、巨大な帝国を作り上げることに成功したのです。

サジーの学術名は「馬をキラキラさせる樹」という意味のヒッポファエ・ラムノイデス。
このチンギスハーンの伝説によってつけられたといわれています。

 

サジーが大好物なギリシャ神話のペガサス

ギリシャ神話に登場するペガサス。アニメやファンタジー小説にも良く登場する人気のキャラクターです。そのペガサスはきれいな水とサジーしか口にしないのだそうです。

 

サジー農家のはなし

サジーの山から飛んでくるキジは、ほかのものより毛並みが美しい

内モンゴルのサジー自生地の近くに住むおばあさんはそう言ってました。
サジーの自生地は1800メートル級の高地。強い紫外線とはげしい温度差、さらに年間降雨量が200ミリくらいの本当に過酷な環境です。
そこで暮らす人々は日常的にサジーの実を食べているせいか肌ツヤも良く、元気で、自然とともに生きています。

 

サジーと人々：サジーを巡るいろいろなニュース

サジーは最初に宇宙で飲まれた果物ジュース

当時、宇宙開発のリーダーはアメリカとロシア。サジーの研究の第一人者であるロシアは宇宙開発の際、宇宙飛行士にサジーを携帯させました。
健康アップとストレスに対する抵抗力をアップさせるための飲料です。
宇宙の強い紫外線による皮膚トラブルへの対処としてもサジーオイルの入った軟膏も提供されたそうです。
これは地球上でいちばん有益で、栄養バランスの良い果物といわれるサジーの実力といえるでしょう。

 

サジーは原発事故での治療にも使われました。

1986年に、チェルノブイリ原発事故犠牲者の多くが沙棘によって治療されました。また、サジーオイルは内服して胃と腸の病気にも取り入れられました。
日本でも福島の原発事故のあと、サジーの多く含まれるビタミンC・抗酸化成分の有用性が広く報道されていました。

 

サジーは抗加齢医学会にて「身体の免疫力を高めるドリンク」だと発表されました。

体温は免疫と密接な関係があります。
体温が低いと抵抗力も低くて、風邪を引いたり体調の悪さが続きますが、体温が上がると抵抗力もアップし、代謝も上がるので太りにくくなります。

サジーはアンチエイジングを医学的に考える学会で「飲用後、体温が上がる」と発表されました。体温が上がるということは「身体の抵抗力＝免疫力」があがるということ。

低体温で免疫の低い人には体質改善のおおきな後押しになる果物だといえます。

 

サジーはチベット古典医学書に「薬草」として紹介されています。

8世紀ごろチベットで四部構成の難解な医学書が発行されました。四部医典はインドや中国などの当時のあらゆる医学情報集めて作られたものだったのですがあまりに難し過ぎたことから、800年以上の時を経て1688年四部医典タンカ全集という画による図解を含めたものが発行されました。

タンカとは、チベットの寺院にある絵のこと
タンカには仏像、 物語、風景とさまざまなものが描かれています。

そのなかでサジー（ヒッポファエ・ラムノイデス）は「薬草」として紹介されています。いまから1000年以上も昔からです。

 

サジーとアーユルヴェーダ：選ばれた薬草、サジー

【サジーの栄養価：200種類以上の栄養素】

代表的なものをご紹介します

 

特にすごいのは「身体の基礎づくり」のために必要なアミノ酸（コラーゲンなどの素）の含有率。

栄養素は複数同時に働くのがいい

私たちは基本的には食事で栄養を補給します。
サプリメントなどのように「何かの栄養素だけを抽出した化学化合物」を飲んでいてもいまひとつ調子が上がらない・・・。それは当たり前といえば当たり前。

例えば、鉄分不足を改善しようとして、鉄分を補給するために鉄分サプリをのむ。鉄分は確かにからだにはいるけど、吸収を助ける栄養素や、吸収したあと腸内環境を調える栄養素・・・まだまだいろいろな栄養素が複合的に作用しあって身体の調子をよくするのです。

何かが足りないからといって、それだけをとればOKということはありません。

例えばレバーやあさり貝、ほうれんそうには鉄分や、鉄分の吸収をたすける栄養素も、それ以外の栄養素も入ってます。ただそれが少量なところが問題です。

サジーが私たちにとって「地球上でいちばん栄養バランスが取れている」といわれるのは、200種類以上の栄養素のなかで、わたしたちが必要なものが他の食品よりもたっぷり多くふくまれているからです。

 

【サジー製品ができるまで：取材協力株フィネス】

株フィネスの「豊潤サジー」ができるまでを取材しました。

フィネスの豊潤サジーに使用されているのはビコアサジーというもの。日本サジー協会推薦の栄養価のたかいもの。
内モンゴルの1800メートル級の高地で自生しているものを使用しています。

サジーは夏の間、緑のはっぱをたくさん茂らせ、どんどん大きくなります。サジーの成長は早いので、伐採しても一年で元通りになります。

サジーの収穫期は、真冬

凍りついた枝とサジーをそのまま工場へ直送。そこでは「超臨界」というシステムで裏ごしされピューレになります。

いくつもの検査や品質チェックをおえて、頑丈なドラム缶に詰められ日本へ向かいます。
日本へついてからも数百項目もの品質チェック、残留農薬チェックなどが行われサジーとして私たちの元に届きます。

サジーは真冬が収穫期。マイナス40℃にもなる高山で、農家の方々が棘に気をつけながら枝を伐採し、リアカーで集め、工場へトラックで運び、そこでジュースになる。

内モンゴルの冬はほかの作物はそだちません。なのでサジーの収穫は閑散期の大切な現金収入になっているそうです。